創業者阿部 悦子

創業者インタビュー

介護業界とかかわることになったきっかけは?
数十年前、義父がめまいや難聴を主な症状とする「メニエール病」と診断されました。
義父の症状から推測するとメニエール病ではつじつまが合わないところもあり、
当時の主治医に「脳血管の病気じゃないのでしょうか?」と問うと
「私は医者だ。素人のあんたに何がわかる!」と叱責され、その後もメニエール病の患者に対する治療が施されました。
その後、MRI検査をした結果、「脳梗塞」と判明しました。
「意識だけでも取り戻せたら良い方でしょう(植物状態)」と宣告され、昼は母、夜は私が入院している義父の介助に当たりました。
懸命な治療や私たちの介助の甲斐もあってか、5ヶ月で退院することができ、義父が自ら車を運転して快気祝いを配って回るほど元気に回復することができました。
特定疾患のある私は、介護とは無縁であると考えていましたが、「先は植物状態の可能性が高い」と宣告された義父が元気になった姿を見て「自分にだからこそできる介護」があるのではないかと感じ、ヘルパーとしての道を歩むことを決意しました。
なぜこの事業を始めたのですか?
以前働いていた介護事業所で施設の責任者として日勤、夜勤、在宅と過酷な業務を体に鞭を打って行っていましたが、そんな生活が長く続くはずもなく、体調を崩してしまいました。
体調が完全に戻るまでは身の丈に合った仕事をしようと思い、退職を申し出ました。
すると、社長から「辞めるならうちの利用者を引き取ってくれ」と言われ驚愕しながらも、他に身のよりどころがないその利用者様を守らなければいけないという使命感に駆られて「ぐっちょんぱ」をオープンすることを決めました。
身の丈にあった仕事どころか、より大変な経営者になることを決めた私の行動には周囲も驚きは隠せなかったようです(笑)
介護業界に対してどのような思いを持っていますか?(魅力など)
介護とは、病気や老化で「できること」ができなくなった方々を支援するのが我々の仕事だと思っています。
介護保険制度の構築もあり、処遇改善などの介護職員の定着を促す制度がある反面、自然災害が起きる度にたくさんの書類を作成して国や市に提出しなければなりません。
本来ならば、介護に費やす時間がそういった書類提出の義務に追われているのも現実であり、日本の介護制度も変革が求められているのではないかと感じています。
自社の魅力は何だと思いますか?
職員ひとりひとりの資質の高さだと思います。
職員同士並びに利用者様も含めて和気あいあいとした雰囲気で毎日を過ごすことができていますし、利用者様から難題を投げかけられても、笑顔とユーモアで難なくその場を乗り切ることのできる頼もしい職員もいます。
あとは何より、私の想いに共感して働き続けてくれている職員のみんなです!
「ぐっちょんぱ」設立当初から現在までの10年以上、ずっと支え続けてくれた職員が6名おり、創立10周年記念の際に表彰式を行いました。
今後も表彰を予定している職員が数名いるので、改めて感謝の氣持ちを伝えていきたいと考えています。
軌となって動いてくれる職員が定着してくれるのは本当にありがたいです。
仕事をしていて一番大変な事と一番の喜びを教えてください。
利用者様のキーパーソン(ご家族やご親族)の方と当社が、その利用者様への介護に対して意見が一致しないと、前に進むことが難しくなってしまいます。
しかし、キーパーソンの方も介護施設に預けるというのは初めての場合が多く、分からないことがたくさんあって当然ですので、私たちがキチンと説明をする義務があると感じています。
喜びで申しますと、入院されていた方が無事退院して来られた時、病院で出来たと思われる褥瘡(床ずれ)を完全に治せた時、更に認知症の進行で食事を全く摂る事が出来なくなった方や長期入院で食べることを忘れてしまった方に対して、リハビリをして再び食事ができるようになった時など、大変なことよりも嬉しいことがたくさんあります。
スタッフにはどういう思いを持っていますか?
当社は、比較的介護福祉士の資格保持者が多いのですが、「全員資格を取りましょう」という事で、全面的に会社としてバックアップしています。
3名ずつ資格取得の為の研修を受けてもらい、研修費用や研修会への参加をしやすくシフトを組んでいます。
笑顔と技術、知識を兼ね備えた介護員として今後も『ぐっちょんぱ』を支えていただきたいと考えているからです。
休みの日は何をしていますか(趣味・特技など)
春から夏にかけては自宅の菜園で畑の手入れをしています。
土をいじり、作物の成長を眺めている時が一番の楽しみで、癒しでもあります。
また、収穫した野菜を施設に持って行って利用してもらったり、親しい方に届けられることに喜びを感じます。
会社の「これから」について教えてください。
働き方改革に乗り遅れず、仕事の効率化を図り、浮いた時間を利用者様の為、そして職員のリフレッシュ休暇として充当できるようにしていきたいと考えています。
プライベートが充実していないと仕事も充実することはできませんからね。
また、大変ですが、施設で看取りを希望される方に対して、今後も最期までお世話させて頂き、一日一日を悔いなく送って頂けるよう共々頑張っていきます。
採用を申し込むか悩んでいる方にひとこと
悩んでないで一度見学にいらして下さい。
私達と一緒に笑顔で介護をしませんか!!
きっとやりがいや介護の奥深さを感じられると思いますよ。

インタビュー時期:2020年3月